「刃のかかり」を実感する鋼の包丁のすすめ【錆び注意】
「鋼の包丁が切れる」というのは、鋼の包丁が非常に鋭い切れ味を持っているという意味ですが、それがどういうことかを実感したのは最近。
確かに、ステンレス製の包丁もたくさんあり、良く切れるものも多いですが、鋼の包丁は昔から特に切れ味が優れていると言われています。
昨日マグロのブロックを切っていた時に、鋼の包丁が明らかに良く切れていたというのは、その切れ味の良さを実感した瞬間だったのです。
ステンレスの包丁も研いでいたにもかかわらず、鋼の包丁に比べて切り進みにくかったというのは、鋼の包丁の優れた切れ味が現れている証拠です。比較すると分かりやすい違いでした。
いわゆる「刃のかかり」が良い鋼ですが、切る食材によっても差が出ることがあります。マグロのような食材に対しては、鋼の牛刀が重さもちょうど良く、適切な包丁であると感じられました。
脂の多い鮪やサーモンを切ると、切り身が包丁に貼り付く
包丁って切れ味は刃の鋭さが大切だと思っていましたが、脂の多い鮪やサーモンを切る場合、切り身が包丁に貼り付いてしまうことが多々あります。
そうなるとどんなに切れ味が良くても左右からベッタリとくっつかれては切り進むのが困難なのです。
切ろうとしているマグロやサーモンから真剣白刃取りをされているように、それ以上切ろうとしても包丁が動かなくなります。
そんな時に便利なサーモンナイフとは
特にサーモンナイフと言われる包丁やナイフには独特な凹みがあり、そこに切り身との隙間が生まれることによって張り付きを軽減します。
有名なグレステン、ミソノ、貝印にも凹みのあるサーモンナイフあり
サーモンを切る場合、脂肪分が多くて柔らかい魚のため、通常の包丁ではうまく切り分けることができません。そこで、専用のサーモンナイフを使うことが一般的です。先に挙げられたグレステン、ミソノ、貝印などのメーカーからも、サーモンナイフが販売されています。
サーモンナイフの特徴は、刃渡りが長く、薄く、非常に柔軟性があることです。この形状により、魚の骨や脂肪を避けながら、肉と切り分けることができます。また、刃の表面には凹みが設けられていることが多く、サーモンの脂で止まるのを防止する役割を果たしています。
また、柄の形状にもこだわることができます。握りやすく疲れにくい形状のものがおすすめです。
サーモンナイフの効果はいかほどか
サーモンをはじめとする大型の魚を切り分ける場合には欠かせない道具であり、プロの料理人からも愛用されています。
ただ、これを使うことで、めちゃくちゃ切り離れが良かったかと言われると、全くくっつかないわけではありませんでしたが、ベッタリくっついて包丁が動かないということは少なくなりました。
やはり適宜、ダスターや布巾などで脂を拭き取りながら切り進めていくことになると思いました。
刃の材質にもこだわる
貼り付きを軽減できます。
- 刃の素材にはカーバイド(炭素)という硬い粒子が含まれており、これが切れ味と切り離れを決める要因の一つです。カーバイドが多く含まれるステンレス鋼製の包丁は、高い切り離れを持ちます。
- カーバイドが多すぎると、包丁は割れやすくなったり、研ぎにくくなったりします。そのため、適度なカーバイド量と硬さを持つステンレス鋼製の包丁がバランスが良いと言われています。
- セラミック製の包丁は非常に軽くて切り離れが高いです。しかし、落としたりぶつけたりすると割れやすいです。また、研ぎ直すには専用の器具が必要です。いわゆる金っ気と言われる金属臭?と相性の悪い食材や塩分や酸味のある食材には最適です。
具体的な商品例
グローバル G-10 ハム/サーモンスライサー
この包丁は、グローバル社によって製造されており、広く人気があります。長さ約31センチの刃は非常に鋭く、生ハムやサーモンの切り離れが容易になります。
ホンマ科学 グレステン(グレスデンではない)
技術と現代的なデザインが組み合わされ、美しい仕上がりと持続的な切れ味が得られます。プロに愛されている商品の1つです。
ミソノ(misono) 440やUX10等のサーモンナイフ
このナイフは、プロのシェフたちからも高い評価を受けています。長くて細い刃が特徴で、生ハムやサーモンも正確に薄く切ることができます。
使用する際は、安全と衛生に十分注意してください。
切り身によっては包丁の選び方が異なる場合があるため、用途に応じて適した包丁を選ぶことが大切です。
家庭用では16~21cm程度の長さのステンレス製
包丁の長さは多くの場合、家庭用と仕事用で分かれます。
家庭用では16~21cm程度の長さのステンレス製のものがメイン。仕事用・職人用では和食と洋食でさらに分かれ、それぞれの仕事に応じて揃えていますが、洋食ではステンレスがほとんどです。和食では根強い鋼素材愛用者がいます。
よくステンレスと鋼は全く違うように扱われがちなのですが、鋼にクロムという金属を11~13%以上含ませたものがステンレスと呼ばれるとされています。
よく切れると評判の包丁のブランドで人気・一般的なものとしては、「GLOBAL(グローバル)」や「MAC(マック)」、「TOJIRO(藤次郎)」などがあります。
これらのブランドの包丁は、ステンレス鋼やモリブデンバナジウム鋼などの高品質な素材で作られており、錆びにくく、研ぎやすいという特徴があります。
ご参考になれば幸いです。